合流初日で、色々と感じた。死んだ後も残る事をしないと
宮崎駿のお通夜でのスピーチ
高畑勲との出会いと、22で高畑勲が26の時、現状に不満、業界に不満、もっと深い創作をしたいという思いで、深夜二人で語り合ったと話していた。その時の高畑先輩は教養があり、強い精神の持ち主だったとの事。そこで語り合った事は忘れないと言っていた。
俺もそんな語り合いがしたかった。
もう俺は当時の高畑勲のポジションに近ずいている。もう宮崎駿の歳ではないのだ。
そう思いつつも、やはり思うのは、尊敬できてなんでも話せて、それに期待以上に返してくれる先輩がいたということの羨ましさ。
俺もそんな先輩に出会いたいし、語り合いたい。
そして二人はジブリの旗揚げに一緒に参加している。
俺もジブリを作れるようになりたい。
それは決して一人ではできない。
後輩から電話がきた。唯一の同業の後輩だ。
仕事は一緒にする事は今後もほぼないと思うが、そいつからの電話で頑張れる気がした。後輩という面もあるが、同志という仲間意識の方が強く生まれた。
何か話たら体が軽くなり、頑張ろうという気持ちになった。
こういう事は生きていく中で大事だし、成長に不可欠な要素だとも思った。
同期もいないこの仕事を続けて三年目。
なかなかない気持ちに気づいたと同時に、少なすぎるとも思い少し悲しい気持ちを知った。
今日は次の作品の顔合わせだった、というか合流初日。
少し緊張したせいもあったのかも
監督は超有名の俳優。大好きな俳優の一人だ。
絶対に爪痕を残して、今後も関係を続けられるようにしてやるって気持ちが膨れた。
その彼がさっらと言っていた事を思い出す。
「うまいだけじゃ売れないんだよ」
俳優の育成所で同期だという知人の俳優を褒め称えた後の言葉。
演技指導もうまく、その知人自体演技が上手いとのこと
何か説得力のある言葉に聞こえてしまったのは、彼から出た言葉だからなのか、
現実にそうなのか。
最近はチャリで都心まで通っている。
汗をかいても気持ちいい時期だ。
さあ明日も頑張ろう。